b-mobileは日本通信株式会社が運営している格安SIMで、MVNO事業を日本で初めて展開した格安SIMの先駆者でもあります。
格安で使える大容量プランと従量課金制のプランの2つがメインで、ソフトバンク系プランは制約が多く人を選ぶ格安SIMですが、大容量のデータ通信を行うユーザーや月によって使うデータ通信量の差が大きい人にはおすすめです。
この記事ではb-mobileの料金や評判、キャンペーンなどの情報をまとめました。
格安SIMを検討する際の参考にお使いいただければ幸いです。
目次
b-mobileのプランとオプションサービスの料金
b-mobileのプランと料金は以下のようになっています。
b-mobile基本プラン・料金
データ容量 | 音声SIM月額基本料※ | データSIM月額料金 | データSIM+SMS月額料金 | |
---|---|---|---|---|
b-mobile 25GB 定額 | 25GB | 3,180 円 | 2,380 円 | 2,510 円 |
b-mobile おかわり SIM | ~ 1GB | 1,300 円 | 500 円 | 630 円 |
~ 2GB | 1,550 円 | 750 円 | 880 円 | |
~ 3GB | 1,800 円 | 1,000 円 | 1,130 円 | |
~ 4GB | 2,050 円 | 1,250 円 | 1,380 円 | |
~ 5GB | 2,300 円 | 1,500 円 | 1,630 円 | |
b-mobile S 開幕 SIM | ~ 1GB | なし | 880 円 | なし |
~3 GB | なし | 1,580 円 | なし | |
~7 GB | なし | 2,980 円 | なし | |
~30 GB | なし | 4,980 円 | なし |
※ 5ヶ月の最低利用期間あり
SMS手数料
送信 | 受信 | |
---|---|---|
SMS( 国内 ) | 3 ~ 30 円 / 通 | 無料 |
SMS( 国際 / 海外 ) | 海外へ発信 50 ~ 500 円 / 通 海外から発信 100 円 / 通 | 無料 |
事務手数料
事務手数料 | |
---|---|
新規契約時 | 3,000 円 |
SIM カード再発行 / 変更 | データ専用: 2,000 円 音声付・ SMS 付: 3,000 円 |
MNP 転出時 | 3,000 円 |
音声付き SIM 解約金 | 8,000 円 |
b-mobileの基本プランは25GB定額プランとおかわりSIMの2種類だけです。
以前は高速通信を無制限に使える高速定額プランとライトユーザー向けのライトSプランを展開していましたが、現在では受付を終了し、代わりに25GB定額プランとおかわりSIMが登場しました。
25GB定額はその名の通り25GBまで高速通信が利用できる定額プランです。
25GBという大容量の高速通信が使えるプランでありながら月額料金が2,380円とかなり安いです。
他社の場合、20GBプランでも4,000円~5,000円することを考えると、b-mobileの25GB定額は破格の値段ですね。
しかも高速通信中は速度制限も一切ないため、快適な高速通信を格安で利用したい人におすすめです。
この25GB定額プランはU-mobileにもありますが、この両者は協業関係なのでサービスの中身は同じです。
25GB以外のプランのラインナップやオプションはU-mobileの方が充実しているので、必要に応じてどちらかを選択するのがいいでしょう。
参考:U-mobile
おかわりSIMは利用したデータ通信量で料金が変動する従量課金制のプランで、1GB使うごとに250円プラスされていき、最大5GBまで利用することができます。
料金だけを見るとそこまで安くないですが使った分だけ支払う仕組みなので、毎月の通信量が安定しない人におすすめです。
また2017年3月より開始した新プラン「b-mobile S 開幕SIM」はサブブランドのワイモバイル以外では極めて珍しいソフトバンク系の周波数帯に対応した格安SIMとして話題になりました。
このプランはまだ制約が多く、iPhone専用のデータSIMで音声通話には対応しておらずデータ量の繰り越しやSMS、テザリングもできないといった仕様ですが、これまで不可能だった「ソフトバンクで買ったiPhoneをSIMロック解除なしに使える」のが最大の利点です。
SIMロック解除に対応してないiPhone6以前の機種はソフトバンク以外の会社にMNPすると使えなくなってしまうのですが、このプランによって再利用することができます。
b-mobileの回線は前述の「b-mobile S 開幕SIM」を除いてドコモ回線を使用しており、ほぼすべてのSIMフリースマホおよびドコモの端末が使えます。
また、auおよびソフトバンクの携帯もSIMロック解除を行うことで使用できます。
テザリングはSIMフリースマホであれば可能ですが、ドコモで購入したAndroid端末ではテザリングができません。
b-mobileのオプションサービス
データ関連
- ターボチャージ(100MB/300円、500MB/1,200円
高速通信のデータ容量を拡充するターボチャージは100MB/300円、500MB/1200円となっていて他社と比較すると高めです。
利用期間は90日となっています。
b-mobileは5GBまでのおかわりSIMと25GB定額しかなく、7GBや10GBの通信料を使いたい場合は割高なターボチャージを利用することになるので、毎月5~10GB程度の通信容量が使いたい場合は他の格安SIMのほうが良いでしょう。
通話関連
- b-mobileでんわ(無料)
- 通話3分定額オプション(月500円)
- 留守番電話(月300円)
- キャッチホン(月200円)
- 転送電話(無料)
- 国際電話(無料)
- 国際ローミング(無料)
- 迷惑電話ストップサービス
b-mobileには通話定額オプションとして「通話3分定額オプション」が用意されています。
これは1回3分までの通話が1日50回まで無料になる通話定額オプションです。
他社の通話定額と比べると1回あたりの時間が短いですが、その分月額料金が安いので短い通話を何度も行う人におすすめです。
また、無料で使える通話アプリ「b-mobile電話」もあります。
このアプリを経由して電話をかけることで、通話料が通常の半額である10円/30秒になります。
アプリストアからダウンロードするだけで手軽に使えるので、定額オプションを使うほどではないけどある程度電話をする人はぜひ使いましょう。
その他では留守番電話、キャッチホン、転送電話といった基本的なオプションを用意しています。
セキュリティ関連
b-mobileにはセキュリティ関連のオプションはありません。
不安な人はアプリストアからセキュリティソフトを自分でダウンロードするようにしましょう。
b-mobileの端末・サポート関連
b-mobileには端末保証やサポートなどのサービスはありません。
全国の家電量販店やイオンで店頭販売を行っているため、店頭で軽いサポートを受けることはできますが、訪問サポートや端末の交換などはしてくれません。
そういったサービスを利用したい場合は、端末保証やサポートが充実している他の格安SIMを選びましょう。
b-mobileの回線速度は速い?遅い?
b-mobileの通信速度はドコモ系格安SIMの中では遅い部類に入ります。
OCNモバイルONEなどの最遅グループほどではないのですが、かといっていつも快適というほどでもありません。
b-mobileの25GB定額は大容量プランを格安で利用でき、しかも高速通信が使える間は速度制限も一切ないので動画視聴などを頻繁に行うヘビーユーザーに向いていますが、根本の速度が速いわけではないので常時快適に動画を見るというのは難しいかもしれません。
お昼時や夕方など回線が混みやすい時に遅くなるのはどの格安SIMでも見られる傾向ですが、b-mobileではそれ以外の時間帯も速度が低下することがあります。
b-mobileは格安で大容量プランが使えるのが売りなので、とにかく安く使いたい人にはおすすめできますが、速度を重視する場合はおすすめできません。
b-mobileの評判ってどうなの?
b-mobileは日本初のMVNOで格安SIMとしてはかなり老舗なのですが、いくつかの部分で良くない評判が見受けられます。
評判が悪い一番の原因はやはり通信速度が遅いことです。
遅い人では動画やゲームどころか、メールやブラウジングをするのもやっとという意見があり、せっかく大容量の高速通信を格安で使えても意味がないという状況の人が散見されます。
もちろん通信速度はその時々の環境に左右されるので、それなりに使えているという人もいるのですが、速度については過剰な期待は抱かない方が良さそうです。
また、サポートに関しても悪い評判が目立ちました。
電話がつながりにくかったり、メールの返信が遅かったりして対応が良くないというものが多かったです。
格安SIMはネットや電話でサポートを受けることが基本なので、このあたりはしっかりしてほしいところですね。
一方、おかわりSIMは使っただけ支払うので、毎月の通信量が安定しない人は無駄なく利用することができるため評判が良いです。
b-mobileはかなり人を選ぶ格安SIMなので、利用する際は自分の使い方に合っているかどうかをしっかり検討するようにしましょう。
b-mobileのメリット・デメリット
b-mobileのメリット
- 無駄なく使えるおかわりSIM
- 25GB定額プランはコスパが高い
- 高速通信は3日間の速度制限なし
- 店頭で手続きができる
- 音声プランの最低利用期間が短め
b-mobileの料金プランは2種類しかありませんが、どちらもコスパが高いのが特徴です。
おかわりSIMは最大5GBまで利用できる従量課金制のプランで、月間の通信容量が安定しない人におすすめです。
例えば「基本は1GBも使わないが、たまに3GBほど使う」といった人の場合だと1GBでは足りない月が出てしまいますが、かといって3GBだとほとんどの月で無駄になってしまいます。
そういった人ならおかわりSIMを使うと「1GB使った月は1GBの料金、3GB使った月は3GBの料金」といったように使用量に合わせて料金が変動するため、無駄なく利用することができます。
一方の25GB定額プランは毎月25GBという大容量の高速通信を利用できるプランで、他社の20GBプランと比べても1,000~2,000円前後安いため、コスパがかなり高いです。
高速通信中は速度制限がないのもうれしいポイントでとにかく安く、大容量の高速通信を使いたい人にピッタリです。
加えてb-mobileでは全プランで直近3日間の速度通信制限がありません。
おかわりSIMなら5GB以上、25GB定額なら25GB以上使わない限りは速度制限にかかることがないため、短期間に大容量の高速通信を行っても問題ありません。
また、b-mobileは全国の家電量販店やイオンの店頭で手続きをすることができます。
とくに全国各地に店舗があるイオンで取り扱っているので、都心だけでなく地方に住んでいる人でも店舗を利用できるのは大きなメリットです。
インターネットのほうが手軽ではありますが、店頭なら開通までの待ち時間が少なく、分からないことも店員さんに直接聞くことができます。
近くにb-mobileを取り扱っているお店がある場合は、店頭で契約することをお勧めします。
b-mobileのデメリット
- 通信速度が遅め
- 低速通信時は速度制限がある
- 余ったデータ容量の繰り越しができない
- プラン数は少ない
b-mobileのデメリットは通信速度が遅めなことで、回線が混雑する時間帯はもちろんそれ以外の時間帯でも遅くなることがあります。
25GBプランは動画視聴やゲームのプレイなどがメインの人が契約すると思いますが、料金が安いだけあって通信速度は速くないため注意が必要です。
容量や料金よりも通信速度を重視する場合は別の格安SIMのほうが良いでしょう。
通信速度に関してもう1つ注意したいのが低速時の速度制限です。
高速通信時は速度制限が一切なく、通信量の上限を超えない限りは使い放題ですが、低速通信時は直近3日間で360MB以上の通信を行うと速度制限がかかることがあります。
低速通信時は最大200kbpsしか出ないため、大容量の通信を行う可能性は低いと思いますが、ただでさえ遅い低速時に速度制限にかかってしまうとさらに遅くなってしまいます。
b-mobileは料金プランの種類が少ないのもデメリットです。
25GB定額プランの通信容量は25GB、おかわりSIMは最大5GBまでで、その間を埋めるプランがありません。
とくに7GBプランは大手キャリアと同じ容量で、ほとんどの格安SIMで用意されるほど人気です。
25GBプランは容量のわりには価格が安くお得ではありますが、毎月7GBや10GBくらいしか使わない人にとっては無駄です。
しかしだからといっておかわりSIMにして容量チャージをたくさん使うようだとかなり割高になるので、5~10GB程度の使用が多い人には使いづらいプラン構成となっています。
また、b-mobileでは余った高速通信量の繰り越しができません。
格安SIMの多くは高速通信量が余ると、翌月に繰り越して無駄なく使うことができますが、b-mobileではどれだけ余っても繰り越すことはできません。
25GB定額プランを使う際は、なるべく使い切ってしまいたいですね。
b-mobileの現在実施中のキャンペーン(2017年6月現在)
b-mobileでは2017年6月現在はキャンペーンを実施していません。
b-mobileで取り扱い中の端末
b-mobileで現在取り扱っている端末は以下の通りです。
- VAIO Phone
b-mobileで取り扱っている端末はVAIO Phoneだけです。
VAIO Phoneは「VAIO」の名前が付いていますが、VAIO株式会社がデザインを監修しただけで、スマホ自体は日本通信株式会社が開発しています。
VAIO株式会社製の人気スマホ「VAIO Phone A」と名前がよく似ていますが全く別物なので注意しましょう。
以前はVAIO Phoneで使える特別仕様のSIMパッケージなどもありましたが、現在では高速定額プランおよびライトプランは販売が停止されているので申し込みができません。
このVAIO Phone自体が2年ほど前の型落ちでもあり、今はこれ以外に使いやすいスマホもたくさんありますので、b-mobileを使いたい場合は通販などで端末を準備するようにしましょう。
b-mobileでiPhoneは使える?など移行に関する情報
b-mobileの申し込みはインターネットと店頭のどちらでも可能です。
b-mobileは全国の家電量販店やイオンで取り扱っています。
店頭なら実際に端末を触ったり、店員さんから詳しく説明を受けたりしながら契約するかどうかを判断することができます。
インターネットで契約するほうが手軽ではありますが、店頭で契約するほうが開通までの時間が速いので、近くに取り扱っているお店がある場合は店頭で契約すると良いでしょう。
移行については、b-mobileはドコモの回線を利用しているのでSIMフリースマホはもちろん、ドコモ系端末もSIMロック解除なしで使えます。
移行についてもb-mobileのSIMカードを挿すだけで完了です。
iPhoneについてもSIMフリーおよびドコモのものであれば問題なく利用できますし、auとソフトバンクのものでもiPhone 6s以降であればSIMロックを解除することで利用できます。
b-mobileのまとめ
b-mobileはプランの数は少ないですが、大容量プランを安く使いたい人、毎月の通信容量が安定しない人におすすめの格安SIMです。
25GBまで使える25GB定額プランは業界でも最安値で、他社の20GBプランよりも圧倒的に安いので、大容量の高速通信をとにかく安く利用したい人に向いています。
おかわりSIMは使った分だけ料金を支払う従量課金制プランなので、毎月の通信量が安定しない人でも無駄なく利用することができます。
一方、通信速度はそれほど速くありませんので大容量プランでも3Dゲームや高画質な動画の場合は快適に楽しめないことがあります。
速度を重視する人は気を付けましょう。
b-mobileへの申し込みは以下のリンクから可能です。
申し込み:b-mobile(公式)
2017年に入り、各社がSIMフリースマホを次々に投入した結果、その数はおよそ30機種以上にまで増えています。
色々と迷いたくない方、厳選したオススメ8機種のみを知りたい方は以下の記事をお読み下さい。
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