WiMAXの通信速度は?
旧WiMAXの通信速度
旧WiMAXでは下り最大40Mbpsの通信速度となっていました。しかし2013年10月31日にWiMAX2+と言う新サービスが始まり、エリアによっては下り最大40Mbpsから下り最大13.3Mbpsへと引き下げられています。なぜ通信速度が引き下げられたのか、その理由はWiMAX2+の通信速度を向上させるには旧WiMAXの電波を割り当てすることが必要だからです。
WiMAX2+の通信速度
WiMAX2+では下り最大110Mbpsへと通信速度が大幅に向上しました。旧WiMAXの下り最大40Mbpsと比べると倍以上の向上です。さらに通信速度の高速化が予定されており、ユーザーにとって利便性が高まることが予測されます。
高速化の技術
キャリアアグリゲーション
WiMAX2+ではキャリアアグリゲーションと言う高速化の技術が盛り込まれました。このキャリアアグリゲーションにより従来の下り最大110Mbpsから下り最大220Mbpsへと通信速度が向上しています。キャリアは電波、アグリゲーションは集約すると日本語に訳すことが可能です。
簡単に言うと2つの電波を集約し、通信速度を2倍にすると言う高速化の技術となっています。1つの蛇口から浴槽に水を入れるより、2つの蛇口から水を入れたほうが早く貯まるようなイメージです。どちらか一つの電波状況が悪くても、もう一つの電波でカバー出来るために通信が安定すると言うメリットもあります。
キャリアアグリゲーションでは下りの通信速度は向上しても、上りの通信速度は変わりません。その他にもキャリアアグリゲーションによる通信時はバッテリー消費が多くなると言うデメリットがあります。しかし端末のバッテリー大容量化でこのデメリットは解消することが可能です。キャリアアグリゲーションの対応エリア外だと下り最大110Mbpsとなるため、事前に対応エリアの確認を行って下さい。
4x4MIMO
WiMAX2+では4x4MIMOと言う高速化の技術も盛り込まれています。4x4MIMOは送信側となる基地局、受信側となるルーターに4本のアンテナを取り付けし、通信速度を高速化すると言う技術です。この技術により下り最大110Mbpsから下り最大220Mbpsへと通信速度が2倍となりました。
ビルやマンションなど大きな建物があると障害物となり、電波状況が悪くなることがありました。4x4MIMOでは電波の反射を利用しているために、障害物の多いエリアでも繋がり易いと言うメリットもあります。
通信速度はプロバイダによって変わる?
WiMAXプロバイダと契約するときに気になるのが、プロバイダによって通信速度が変わるのかどうかです。WiMAX回線を自社で持つMNO、自社でWiMAX回線を持たずMNOから借りているMVNOと大まかに分けて2つの通信事業者があります。
MNOでもMVNOでも同じWiMAX回線のため、理屈上では通信速度は変わりません。MVNOとプロバイダは本来別ではあるものの、プロバイダがMVNOも兼ねていることからMVNOイコールプロバイダとなっています。しかし理論値は同じでも実測は多少プロバイダによって差が出る可能性があります。
容量制限はプロバイダによって変わる?
WiMAXを利用するときに気になるのが容量制限です。WiMAX2+の料金プランには通常プランとギガ放題プランと2種類あります。このうち通常プランには1か月のデータ容量7GBと言う容量制限があります。1か月で7GB以上のデータ容量消費で通信速度に制限がかかります。ギガ放題プランと言う料金プランには1か月7GBと言う容量制限はありません。
ただし通常プランとギガ放題プランには3日間10GBと言う容量制限があります。通信速度に制限がかかるものの、YouTube動画の標準画質なら十分視聴出来るほどの通信速度が出ると言われています。この容量制限はどのWiMAXプロバイダでも同じです。キャンペーンはWiMAXプロバイダによって異なるため、キャッシュバック目的の方は選び方に注意が必要です。
続々新しい端末が登場
WiMAXでは続々新しい端末が登場し、通信速度高速化の技術が盛り込まれています。
下り最大220Mbpsの端末W02
W02と言う端末ではキャリアアグリゲーションによりWiMAX2+の通信速度が下り最大220Mbpsとなっています。WiMAX2+のハイスピードモード、WiMAX2+とau4GLTEのハイスピードプラスエリアモードと2つのモードを搭載しています。
WiMAX2+のエリア内ならハイスピードモード、WiMAX2+では繋がり難いエリア内ならハイスピードプラスエリアモードと使い分けが出来ます。ただしハイスピードプラスエリアモードは月1005円のオプション料が発生します。データ容量消費による速度制限にも注意が必要です。
下り最大370Mbpsの端末W03
W03と言う端末ではキャリアアグリゲーションにより通信速度が下り最大370Mbpsとなっています。WiMAX2+の下り最大110Mbpsを2倍に、4GLTEの下り最大75Mbpsを2倍にすることで大幅に通信速度が向上しました。W03にもハイスピードモードとハイスピードプラスエリアモードと2つのモードを搭載しています。ただし下り最大370Mbpsの対応エリアがまだ限られているため、事前の確認が必要です。
下り最大440Mbpsの端末WX03
WX03と言う端末では下り最大440Mbpsもの高速な通信速度となっています。WiMAX2+の下り最大110Mbpsをキャリアアグリゲーションと4x4MIMOの合わせ技で4倍にしました。下り最大440Mbpsのハイパフォーマンスモードに設定しても約440分連続通信することが可能です。
バッテリーを節約したいときは下り最大220Mbpsと下り最大110Mbpsの自動切り替えとなるノーマルモード、下り最大110Mbpsとなるエコモードへの設定が可能です。ノーマルモードでは約600分、エコモードでは約740分の連続通信が可能です。ただし下り最大440Mbpsの対応エリアは東名阪中心となっています。エリアマップにて確認して下さい。
下り最大440Mbpsの端末W04
W04と言う端末でも下り最大440Mbpsもの通信速度となっています。WX03同様、キャリアアグリゲーションと4x4MIMOにより通信速度が4倍となりました。前述したようにキャリアアグリゲーションでは上りの通信速度は変わりません。しかしW04では約10Mbpsから約30Mbpsへと上りの通信速度が向上しています。
ダウンロードは勿論のこと、アップロードすると言う方にも便利です。ハイパフォーマンスモードでの連続通信時間は約390分、ノーマルモードでは約540分、バッテリーセーブモードでは約630分となっています。WX03より若干連続通信時間が短いものの、十分な時間で通信することが可能です。
自宅用のL01
L01はACアダプタで動作する自宅用のルーターです。バッテリーでは動作しないため外で使うことは出来ません。しかし端末W04や端末WX03同様、下り最大440Mbpsもの通信速度が出ます。光回線のような開通工事は不要、自宅に届いたその日のうちに高速インターネットを楽しむことが可能です。インターネットは自宅だけと言う方に便利です。自分の利用状況に合わせて選んでみて下さい。