WiMAXにも速度制限はある
WiMAXには、ギガ放題という料金プランがあります。ギガ放題というこの料金プランの良いところは、データ容量の容量制限がないということです。一般的な料金プランの場合は、携帯キャリアのLTEと同じように、月に特定のGB以上のデータ通信を使用したら通信速度が遅くなるという速度制限が発生していましたが、ギガ放題プランではそれが無いのです。
そう聞くと、WiMAXには通信速度の制限なんてないではないかと思う方もいるでしょう。しかし、残念ながらWiMAXのギガ放題という料金プランであっても、データ容量の容量制限はあるのです。
3日で10GB以上超えてはならない
もちろんギガ放題というその名の通り、使用量がなんギガバイトを超えたら制限にかかってしまうとか、そういう類の通信速度の制限はありません。そうではなく、もっと短いスパンで見た時のデータ容量の制限があるのです。それが、3日間で10GBを超えてはならないという制限です。もともと、これは3日間で3GBを超えてはならないという制限でした。
でも実際問題、WiMAXを使うような環境下で、3日で3GBなんていうのは簡単に超えてしまう数字だと言えます。たとえば映画をYouTubeやその他のサイトで購入して見たとします。するとそれだけでだいたい1GB以上使うことになってしまうでしょう。ということは3日連続で映画を見たらそれだけでアウトになってしまうということになるのです。
もちろんその映画を見る画質にもよるところはありますが、3GBなんていうのはそれだけ簡単に超えてしまう数字でした。だからWiMAX側もそこを改良して10GBにしたのでしょう。一見通信制限が無いように思えるWiMAXにも、そういう制限があることは覚えておかないとなりません。そしてそれは、プロバイダによる違いもありません。どのプロバイダでも、3日で10GBを超えたら制限がかかってしまうのです。
10GBはどのくらいで超えるか
3GBは、日々映画を見ていれば簡単に超えると言いましたが、では10GBはどうなのでしょうか?10GBという数字は、簡単に超えることはまずないでしょう。映画にしても7本8本は見ないとならなくなります。なかなか3日間でそれだけの映画を見るということはないのではないでしょうか?
よほど連休であれば話は別になりますが、連休の場合はそもそもネットを使用する人が多く、回線が混雑して速度感も遅くなり、イライラして映画を見るどころではなくなる可能性も出てきます。なので、そうそう10GBを超えるのは難しいのです。
もし10GBを超えるとしたら、映画くらいの長さのある動画を編集して、それをネット上にアップロードしたりダウンロードしたりを繰り返した時くらいになるでしょう。映像というのはかなり重たい類のデータになりますから、そういう作業をしたらいくら10GBであっても超えてしまう可能性は高くなります。
10GBを超えると1Mbpsという速度になる
では、その3日10GBというデータ容量の制限を超えてしまったら、どうなるのでしょうか?もし3日で10GBを超えてしまったら、その時には1Mbpsくらいの速度に速度制限がかかってしまいます。
1Mbpsという制限は、制限の割には比較的に速い速度だと言えるでしょう。通信速度の制限というと、携帯キャリアの通信速度制限を思い浮かべる方が多いはずです。携帯キャリアの速度制限の場合、その通信速度はだいたい128kbpsという速度なのです。
携帯の10倍くらいの速度は出る
1Mbpsと言われても、128kbpsと言われても、それが何を言っているのか分からないという人も多いでしょう。これは、一秒にどのくらいのバイト数のデータを読み込めるかという数字になります。1Mbpsは1メガバイトパーセカンドと読み、一秒に読み込める数字を英語で表現しているだけのことになります。そして1メガバイトというのは、1000キロバイトになります。
だから、WiMAXの速度制限後のスピードは、単純計算でだいたい携帯キャリアの速度制限時の10倍くらいの速度ということになるのです。携帯キャリアの速度制限後のスピードは、とんでもなく遅いと言えますが、その10倍くらいは速いわけなのですから、たとえWiMAXで速度制限にかかってしまっても、まったく何も出来ないということはないでしょう。
1Mbpsはどのくらいの速度感か
では、実際問題1Mbpsという速度では何が出来るのでしょうか?1Mbpsという速度感でも、WEBサイトを閲覧することくらいはあまり問題なく出来るでしょう。特に、写真があまりないようなサイトを閲覧するくらいであれば、特別イライラしたりする可能性は少ないでしょう。
ただ、写真がメインとなっているようなサイトや、SNSでアルバムを見たりしようとする際には、やや時間がかかる傾向にあります。写真はテキストに比べると重たいデータになりますから、その際にはイライラする可能性も高いのです。もし通信速度の制限にかかっている時にそういうものは見るのであれば、その際にはどこかのフリーWi-Fi等に頼った方が良いでしょう。
動画はやや厳しい
1Mbpsという通信速度では、動画を閲覧するのはやや厳しいと言えます。もちろんどうしても見たいのであれば、しばらく待ってある程度データをダウンロードさせてから再生すれば、YouTubeの音楽ビデオくらいであれば見る事も出来るでしょう。ただ、残念ながら20分とか30分とかするような動画を再生するのは厳しいと言えるでしょう。
しばらく待ってある程度ダウンロードしてから再生しても、すぐに追いついてしまい途中で止まってしまう可能性は高いです。だからそういうものを見たいのであれば、制限が解除されてから見た方が良いでしょう。ストレスをためながら見ても、楽しめるものも楽しめなくなりますから。
通信速度の制限がかかっている時間は短い
WiMAXの良いところは、この通信速度の制限がかかっている時間が極めて短いということです。3日で10GB以上のデータ容量を使ってしまったら通信速度が1Mbpsになるとは紹介してきましたが、何も10GBを超えた瞬間にいきなり1Mbpsになるわけではないのです。この1Mbpsという速度制限がかかるのは、ある決まった時間だけになります。
だから、その時間以外に使用するのであれば、3日で10GBを超えていても問題なく使用できるということになるのです。その時間というのは、10GBを超えた翌日の18時頃から、26時頃、つまり翌々日の午前2時頃までになっているのです。
ということはだいたい8時間くらいしか通信速度の制限がかからないということになります。それはつまり、朝方や、昼ごろ、あるいは2時以降の深夜にネットをするのであれば、まったく問題ないということです。
実質あまり通信制限を気にする必要はない
たしかに、ネットを利用する人の多くが、夕方から夜頃をメインとして使うでしょう。だからそういう意味ではその時間に動画が見られない位の速度感に制限されてしまうというのは痛いかもしれません。しかし、時間をずらせば制限が関係なくなるわけなのですから、時間がずらせる人は実質制限を気にしなくても問題ないと言えるのではないでしょうか?
夜に見ようと思っていた動画や映画などを、翌日の昼や朝、あるいはその日の深夜に見ればよいだけなのですから。これが携帯キャリアだったりしたら、速度制限にかかってしまったらその制限が解除されるまで、いつ何時であろうとずっと速度は遅いままになるので、どうしようもなくなりますが、WiMAXの場合はあまり問題はありません。
速度制限があるということは覚えておくべきですが、そこまで気にする必要はないのです。